アプリケーションノート

HORMADタンパク質と減数分裂特異的コヒーシンの局在イメージング

2021年7月

第一減数分裂前期の過程で相同染色体は対合し、父方由来と母方由来の染色体が遺伝情報の交換を行う。 その際、HORMADタンパク質(HORMAD1、HORMAD2)は、シナプシスの起きていない染色体軸に沿って局在し、ホモログシナプシスを監視することで知られている。しかし、決定的なDNA結合ドメインを含まないHORMADタンパク質が、染色体軸に局在する分子メカニズムはこれまで不明であった。本アプリケーションノートでは、東京大学 定量生命科学研究所 病態発生制御研究分野の藤原靖浩先生と熊本大学 発生医学研究所の石黒啓一郎先生との共同研究により、 HORMAD1の染色体軸への局在メカニズムおよび減数分裂特異的コヒーシンであるRAD21L/REC8との相互作用について解明された成果を紹介する。


DNA-Paintによる2重染色神経細胞の超解像イメージング

2020年10月

群馬大学大学院医学系研究科薬理学分野の小金澤紀子先生(生命科学)は、認知機能の最小単位と言えるシナプス部位に局在する数多くのタンパク質のうち、アクチン結合タンパク質の一種であるドレブリンに着目して研究している。成熟神経細胞のシナプス後部(樹状突起スパイン)にはドレブリンが集積しているが、シナプス機能不全が起こるとその集積が見られなくなる。また、グルタミン酸などによりNMDA受容体が活性化されると、ドレブリンの集積が一過性に消失することも知られている。小金澤先生は、こうしたドレブリンの動態に着目し、認知機能へ及ぼす影響を検証している。

本アプリケーションノートでは、グルタミン酸刺激によるドレブリンの局在変化を超解像顕微鏡N-STORMを使用して画像取得し、クラスター解析により定量評価した例を紹介する。


超解像顕微鏡と共焦点顕微鏡を用いた、ミクログリアと神経細胞体の接合部の可視化

2020年7月

ミクログリアは脳の主要な免疫細胞であり、脳の恒常性や神経疾患に関与しています。しかし、ミクログリアと神経細胞間の伝達に関する根本的なメカニズムは未解明のままです。本アプリケーションノートでは、共焦点顕微鏡と超解像顕微鏡を用いて、神経細胞とミクログリアの結合部位の構造をナノスケールで明らかにした例を紹介しています。


信頼性の高い多色3D一分子局在イメージングを実現する、N-STORMを用いたDNA-PAINT

2016年11月

DNA-PAINTは、一分子局在イメージング法のひとつです。結合鎖である短鎖DNA オリゴマーと結合した、特殊な二次抗体によってサンプルを免疫染色します。イメージング鎖である、蛍光色素と結合した相補的なオリゴマーを、イメージング緩衝液に導入し、一時的に結合鎖に結合させます。これによって、一分子の位置が特定できます。ここでは、ニコンN-STORM 4.0システムを使用した、多色3次元DNA-PAINTの実例を紹介します。


N-STORMを用いた定量クラスター分析アプリケーション

2016年10月

ニコン超解像顕微鏡システムN-STORMを、クロマチン繊維におけるヌクレオソーム分布のマッピングに応用することで、クロマチンの折り畳みメカニズムの解明や、遺伝子の発現や多能性などの理解に役立ちます。多色STORM観察は、分化した幹細胞と多能性幹細胞のヌクレオソーム分布の相違や、複製の他の重要な要素であるRNAポリメラーゼIIなどの分布との相関関係の研究に活用されます。


N-STORMを用いた、定量分析ツールおよび相関イメージングアプリケーション

2015年11月

Stochastic Optical Reconstruction Microscopy (STORM)法は、ナノメートルレベルでの生物学的プロセスの解明に大きな影響を与えます。ここでは、ニコンN-STORMシステムと定量分析ツールの組み合わせにより実現した、脳におけるカンナビノイドシグナル伝達の一分子レベルの研究を紹介します。3D-STORMと共焦点顕微鏡、パッチクランプ電気生理学実験との相関イメージングについても説明します。