生細胞のハイコンテントイメージングに最適なプラットフォーム
ハイコンテントイメージングのプラットフォームには、研究用倒立顕微鏡Ti2-Eを採用。さまざまなアプリケーションに対応することが可能な高い柔軟性を備えています。例えば、ハイコンテントイメージング/アナリシスに最も適した条件で使用できる幅広いラインアップの対物レンズ、撮像装置、観察手法などが選択できます。
共焦点顕微鏡システムと組み合わせることにより、高解像度の3次元ハイコンテント画像も取得可能です。 また、インキュベーターは最大44枚のウェルプレートを格納可能で、複数のユーザーによるタイムラプスイメージングが実行できます。
特長・機能
44枚のウェルプレートが格納可能なインキュベーター(最大22枚のウェルプレートを格納できるスタッカーを2つ内蔵)と完全に密閉されたイメージング空間により、環境を安定的に維持できます。
ウェルプレートはインキュベーターの正面ドアから格納します。ウェルプレートを顕微鏡ステージへ自動搬送する際には側面の小さなドアを使用するため、インキュベーター内の温度や湿度に大きな影響を与えることなく、環境を一定に維持できます。
内蔵アームがウェルプレートをピックアップ。側面ドアから次のアームへと受け渡し、顕微鏡のステージに直接搬送します。しかもすべてが培養環境下で実行できます。
スケジュールに従い自動的に画像取得
NIS-Schedulerを利用すれば、個々のウェルプレートに対する作業を管理し、画像取得システムの時間を予約することも可能です。
Schedulerは常に起動しており、インキュベーター内の全てのウェルプレートや実験担当者の情報を表示できます。
Schedulerは、画像取得時にウェルプレートを自動的に搬送し、ユーザーによって定義された実験を実行します。 実験終了後は、ウェルプレートをインキュベーターに戻します。
ストレージサーバー
ハイコンテントイメージングには、大容量のストレージサーバーが必要な場合があります。 BioPipelineで推奨されるサーバーは、一般的なハイエンドの画像取得ワークステーションの30倍以上の保存容量とそれ以上の容量が追加できる拡張性を備えています。また、専用の10Gbイーサネットでの接続が可能です。このため、画像取得中の中断が少なく円滑な画像保管が行えます。
画像取得のワークステーションからストレージサーバーへのデータ転送は、専用の10 Gbイーサネット回線を使用することにより、高速化が可能となります。
多彩な撮像装置が使用可能
BioPipelineの大きな特長は、撮像装置の選択肢の幅広さです。解析を行うための撮像装置を自由に組み合わせることができ、将来のアップグレードにも対応できます。 顕微鏡には、撮像装置を接続するための複数のポートがあります。
多彩な組み合わせが可能:
A. スピニングディスク共焦点ユニット
B. 広視野スピニングディスク共焦点ユニット
C. 広視野ポイントスキャニング共焦点ユニット
D. 複数のsCMOSカメラ
E. 複数のEMCCDカメラ
F. 複数の広視野sCMOSカメラ
画像の解像度を低下することなく、解析のスループットを向上
高速レゾナントスキャナーと広視野観察を組み合わせることで、高解像度スクリーニング検査に最適なプラットフォームが構築できます。複数サンプルや複数の条件での検査に要する時間を、大幅に短縮できます。
無染色でのイメージングや解析の可能性を広げるVolume Contrast機能
コントラストのほぼ無い透過光画像(位相差やDICではない)にVolume Contrast機能を適用することにより、物体の体積形状によるコントラストを形成できます。コントラスト画像を使用して、増殖アッセイなどの画像解析に必要なセグメンテーションを行うことが可能です。
Volume Contrastにより、繊細な標本の長時間タイムラプス撮影の場合も、細胞の境界をセグメンテーションするために蛍光標識を行う必要がなくなります。
3Dイメージング
AX/AX Rポイントスキャニング共焦点ユニットやCSU-W1スピニングディスク共焦点ユニットなどの共焦点システムを組み合わせることにより、厚みのある3次元標本の広視野画像を、高速かつ高解像度で取得できます。
オプション選択の柔軟性
BioPipeline LIVEには、ウォーターイマージョンディスペンサーや水浸対物レンズ用の電動補正環など、カスタマイズ可能なオプションが多数用意されています。
柔軟性の高いLAPP照明システムに、光刺激実験のための照明装置を追加することも可能です。