AX R MP with NSPARC

高速多光子共焦点レーザー顕微鏡システム

ソフトウェア

深部広視野イメージングを支えるソフトウェア

画像取得から解析までのワークフローを一元化した制御ソフトウェアNIS-Elements Cは、複数の設定を組み合わせた実験テンプレートも容易にカスタマイズ可能です。

Denoise.ai適用後
Denoise.ai適用前

920nmのIR励起光を用いて、サル非脱灰骨切片のSHG画像を取得。
撮影ご協力:北海道大学大学院 歯学研究院 薬理学教室 飯村忠浩先生、佐藤孝紀先生

AIが画像取得の概念を一新

AI技術であるディープラーニングを活用したオプションモジュールNIS.aiは、画像処理ツールやカスタマイズ機能を搭載し、画像取得や解析に最適な画像の生成を自動化します。

NIS-Elements CおよびC-ERに標準搭載のDenoise.aiは、レゾナント画像からショットノイズを自動的に除去できます。レゾナントスキャナーは極めて短い滞留時間(数十ナノ秒)を実現し、サンプルへの光毒性を低減できる一方で、問題となるのがショットノイズの発生です。Denoise.aiにより、高速イメージングによる低シグナル時にもアベレージングを行う必要がなく、画像のショットノイズ成分を識別して除去できます。その結果、画像の明瞭さが向上するだけでなく、露光時間の短縮や、励起強度を抑えた長時間のタイムラプス観察など、サンプルに優しいイメージングが可能です。

波長のクロストークを分離

多光子励起の場合、1つのIR波長で複数の蛍光プローブを同時に励起することが可能です。各チャンネルで取得した画像のクロストークが大きい場合には、蛍光分離(アンミキシング)によって色素を明確に分離できます。

アンミックス画像
取得画像

チャンネル合成

アンミックス画像
取得画像

赤のみ

マウス腎臓の多色蛍光画像を取得した。

赤:血管(Alexa Fluor 594)、水色:SHG、緑:自家蛍光

アンミックス画像
取得画像

チャンネル合成

Ai14マウスの大脳皮質に2種類のAAV--(AAV-Camk2-Cre と、AAV-hSyn-GFP)を注入し、神経細胞にGFPとTdTomatoを発現させた。

赤: AAV-Camk2-Cre神経細胞(TdTomato)、緑: AAV-hSyn-GFP神経細胞(GFP)

撮影ご協力:理化学研究所 脳神経科学研究センター 脳発達病態研究チーム 石田綾先生

処理後
処理前

デコンボリューション処理で深部の像質を改善

光軸方向の画像の伸びを改善するデコンボリューション処理は、深層部位での詳細な観察に適しています。

LC3GFPマウスの小脳切片。
右側が表層部、左側が約300μmの深層部を現す。
青:小脳(自家蛍光)
緑:プルキンエ細胞
撮影ご協力:Dr. Laurence Dubreil, Dr. Julien Pichon and Pr. Marie-Anne Colle, PAnTher UMR703 INRAE/Oniris, Nantes France

高解像度画像をワンクリックで

ソフトウェアモジュールNIS-Elements C-ERは、自動的に取得画像を解析し、最適な画像処理パラメーターを決定します。ワンクリックのシンプル操作で、かつてない高解像度(XY解像度:約120 nm、Z解像度:約300nm*)の共焦点画像が取得できます。

*共焦点イメージング時