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人一倍の使命感や情熱を胸に、ミクロの最前線で真実を探し求めるプロフェッショナルたち。検査や研究で何時間も顕微鏡に向かうユーザーのため、ニコンはECLIPSE Siをデザインしました。エルゴノミクスに基づいたデザインで操作の効率性を追求。身体への負担を軽減し、長時間にわたる顕微鏡観察に集中して取り組めるようサポートします。
使う人の可能性を大きく拡げ、まだ見ぬ世界への扉を開くパワフルな必需品です。
ECLIPSE Siは、「観察者の疲労の軽減」を第一に考えて開発されました。長時間にわたる観察や頻繁な標本交換が目や体に与える影響を可能な限り低減するよう配慮。反復する操作や慎重な調整の必要性などをできるだけ排除し、効率的なワークフローを追求しています。また、自然な姿勢と最小限の手の動きで快適に観察できる顕微鏡を目指しました。
視野の明るさは使用する対物レンズの倍率によって異なるため、対物レンズの切り換えに伴って明るさが急激に変化し、目に負担をかけるおそれがあります。ニコンは、一度調整した明るさを記憶するLIM(ライトインテンシティマネージメント)機能を新開発。対物レンズごとに調節した明るさが記憶され、対物レンズの切り換え後も設定値が維持されるため、対物レンズ切り換えのたびに行っていた調光操作が不要となります。頻繁に倍率変更を行う観察においても、常にご希望の明るさで快適に観察できるうえ、調光に要する時間も約40%※の短縮が可能です。
※当社調べ:3種類の対物レンズの切り換えと調光の所要時間を従来機(LEDモデル)と比較
調光ノブを軽く押し込んでLIM機能をオン
対物レンズごとに明るさが異なるため、倍率変更時に目に負担がかかるおそれがある
高倍対物レンズ
低倍対物レンズ
対物レンズごとに調整した明るさが再現されるため、倍率変更時の目の負担が少ない
高倍対物レンズ
低倍対物レンズ
標本交換の際の手の動きを最小にし、腕や肩の疲れを軽減するために、ステージの高さを低めに設計。従来機よりも約50mm低い、135mmとしました。ステージ移動ノブの位置も低いため、テーブルに手を置いた楽な姿勢のまま観察位置が探せます。標本ホルダーのノブも操作しやすい大きさと形状を採用。ステージのサイズも従来機より約30%コンパクトになり、スライド交換の邪魔になりません。
従来機 | ECLIPSE Si |
操作しやすい標本ホルダー
新設計の鏡筒は、自然な姿勢で観察できるアイポイントを実現。ステージ上の標本も、観察姿勢のまま首を動かすことなく容易に確認でき、スライド交換や長時間の観察が体に負担を与える可能性を低減します。アイレベルライザー(別売)を使用することで、体格に合わせてアイポイントの高さを上げることも可能です。
アイレベルライザー
観察姿勢のまま、ステージ上を確認
ステージの高さの上限を簡単に設定できるステージ上下動ストッパーを搭載。フォーカスノブを回しても、設定した高さで止まるため、スライドが対物レンズにぶつかる心配はありません。
設定したい高さでねじを回すだけの簡単操作
設定した高さより上にステージが上がりません
頻繁に標本交換を行う観察を、いかに最小限の動きで効率的に行えるかを追求しました。直感的にスムーズに操作できるため、大量の標本もストレスなく観察できます。
粗動/微動のフォーカスノブを顕微鏡の両側に配置。ステージ移動ノブの操作と同じ手でフォーカスノブが操作でき、観察したい部位を探しながらピント調整がストレスなく行えます。もう片方の手を、レボルバーの回転やスライドの交換などに使用できます。
粗動フォーカスノブ | 微動フォーカスノブ |
片方の手だけで粗動/微動フォーカスとステージ移動を操作
手元のLCDに照明の状態を分かりやすいバーグラフで表示。倍率表示も大きく、観察姿勢のまま確認できます。
❶ECOモード:オン ❷LIM機能:オン ❸対物レンズ ❹倍率 ❺調光状態
ピント合わせや光量調整のノブを回転する方向が、直感的に把握できます。
標本の前後/左右の移動量の目盛りに、対応するステージ移動ノブの形状をイラストで表示しています。
レボルバーは5本の対物レンズが装着可能で、使用中の対物レンズ倍率を確認しやすいインナータイプ。レボルバーは低い位置に配置されているため、頻繁な倍率変更を行っても腕が疲れにくく、快適に観察を続けることができます。
対物レンズの確認がしやすいインナータイプ
ブルーライトカットフィルター(別売)をフィールドレンズの上に置くことで、長時間観察における目への負担が懸念されるブルーライトを減少できます。
一定時間操作がないと、照明が自動的にオフになるECOモードを搭載。照明の消し忘れを気にすることなく、消費電力が節約できます。
調光ノブを長押ししてECOモードをオン
標本をモニターに表示して同時に観察
別の部屋や建物にあるPCと、観察中の画像をリアルタイムに共有
顕微鏡メーカーとしての長い伝統に培われたニコンの高い光学技術が、ECLIPSE Siには息づいています。標本の姿を正確に観察したいという想いに応えられることが、私たちの誇りです。
視野周辺部までフラットでシャープな観察像が得られる、CFI E プランシリーズ対物レンズを採用。高解像度と長作動距離を両立した、CFI60無限遠補正光学系の対物レンズです。他にもニコンの幅広いラインアップのCFI60対物レンズが使用できます。
CFI E プランシリーズ対物レンズ
光源に採用した高輝度白色LEDは、約6万時間の長寿命です。明るさを変更しても色温度が一定のため、倍率を変えながら観察する場合でも、像の色味が変わりません。
照明系にフライアイレンズを搭載し、視野全体にわたって 均一な明るさを実現しました。
フライアイレンズ
観察や画像取得に必要な照明範囲を制限できる視野絞りを標準装備。フレアやゴーストの発生を抑え、コントラストの高い観察像が取得可能です。蛍光観察時には、標本の退色の範囲も抑えられます。
照明範囲が視野に外接するまで、視野絞りダイヤルを回します
視野全体にわたる明るく均一な照明、色収差補正と像の平坦性に優れた対物レンズなどにより、高品質な観察像が得られます。
位相差コンデンサーと位相差対物レンズの組み合わせにより、無色透明の標本を無染色で観察できます。倍率に対応したPHスライダーを標準のアッべコンデンサーのスロットに装着することでも、位相差観察が可能です。
位相差観察に必要なアクセサリ
❶ CFI DL位相差対物レンズ ❷ GIFフィルター ❸ 心出し望遠鏡
および、
❹ PHスライダー もしくは ❺ 位相差コンデンサー と コンデンサー高さ調整用工具
コンデンサーのスロットに暗視野用スライダーを装着し、斜光照明を使用することにより、標本で散乱した光を可視化できます。生きた細菌の無染色観察やコロイド粒子の検査などに効果的です。
CFI E プランアクロマート 4X は、暗視野観察には使用はできません。
暗視野スライダー
フィールドレンズ上にポラライザーを、鏡筒取り付け部にアナライザーをそれぞれ装着することにより、簡易偏光観察が行えます。ポラライザーを回転させることで、偏光の状態を調整できます。
簡易偏光ポラライザー
簡易偏光アナライザー
透過照明のLED光源を用いて、簡単に蛍光観察が行える独自の透過蛍光観察を開発。EXフィルタースライダーとBAフィルタースライダーを装着することで、GFP、FITC、Alexa 488などの蛍光色素で標識された標本の蛍光観察が可能です。
透過蛍光フィルターセット
顕微鏡に添付したQRコードシールをスマートフォンでスキャンするだけで、操作マニュアル「オンラインガイド」の専用サイトが閲覧可能です。顕微鏡の使用方法や観察方法を、動画や静止画でいつでも手軽に確認できます。オンラインガイドを直接ご覧いただく場合は、こちらをクリック。
※QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です
ECLIPSE Siは、使用後の片付けやすさにも配慮しました。軽量で持ち運びしやすい設計の上、コード類の整理も容易です。
従来機(LEDモデル)よりも14%の軽量化を実現。ベース部の左右のグリップと背面のアームにより、安定して運搬できます。接眼レンズは、落下を防止するねじにより、しっかりと固定できて安心です。
ねじを緩めて鏡筒を後方に反転させ、コンパクトに収納できます。ねじを緩めても鏡筒が抜け落ちることのない設計です。鏡筒の回転方向はイラストで分かりやすく表示しました。ACアダプターは背面ポケットに収め、コードをホルダーに巻き付けることで、電源類をすっきりとまとめることができます。
200万画素CMOSイメージセンサーを搭載。最大1920×1080画素のカラー画像と動画を取得できます。モニター※とマウスを接続するだけで、PCを使用することなく手軽に撮影が可能です。
※HDMIケーブルでモニターと接続
2点間距離や面積などの簡易測定が可能です。
590万画素CMOSイメージセンサーを搭載。最大2880×2048画素の高精細なカラー画像が取得できます※。色の再現性に優れ、顕微鏡の観察像に忠実な色味の画像が取得可能。高感度のため、蛍光観察画像の取得にも最適です。
※カメラの制御には、画像ソフトウェアNIS-Elements Lをご使用ください
NIS-Elements LをインストールしたタブレットPCにDigital Sight 1000やDS-Fi3を接続することで、観察中の標本画像をネットワーク経由で他のPCと共有可能。豊富な計測機能やアノテーション機能も搭載しています。
顕微鏡を二人で同時に観察できます。対面式のフェイスツーフェイスと、横に並ぶサイドバイサイドの2タイプをラインアップ。内蔵のLEDポインターで注目部位を指し示すことも可能です。
フェイスツーフェイス | サイドバイサイド |
鏡筒の下に装着し、アイポイントを25mm高くできます。接眼レンズの高さを観察者に合わせることができ、楽な姿勢での観察を実現します。
2個まで搭載可能(最大50mmアップ)
病理標本ご協力および撮影ご指導:大阪細胞病理研究所 病理専門医 中村靖司先生