![](https://downloads.microscope.healthcare.nikon.com/production/imager/mastheads/Products/111277/Ti2-U_IVF_masthead2_f076438097b2d2d85c6c3ef04742411e.jpg)
アプリケーションノート
![](https://downloads.microscope.healthcare.nikon.com/production/imager/coverimages/Application-Notes/Japanese/313466/2106J_Improvement-of-ICSI-Accuracy-by-Spindle-visualization_8f52416f9afcc73a2e17f8c24fa98668.jpg)
紡錘体の可視化がもたらす顕微授精の精度向上
2023年9月
紡錘体は、細胞分裂の際に染色体を娘細胞へ分配するために形成される非常に重要な構造です。通常は極体のすぐ近くの内側にありますが、極体から離れて存在している場合もあります。従って、紡錘体が見えない状態での顕微授精では、紡錘体を傷つける可能性があり、受精卵が正常に発育しない恐れがあります。また、紡錘体の位置により受精率が変わる報告もあります[1]。さらに、紡錘体の有無、位置や形態は卵母細胞の成熟の指標と考えられています[2]。このように、紡錘体を可視化することは非常に重要ですが、通常の顕微鏡では紡錘体を観察することは困難です。
本アプリケーションノートでは、紡錘体の識別を可能にする紡錘体観察システムについてご紹介します。このシステムを倒立顕微鏡に取り付けることにより、紡錘体を傷つけることなく適切なタイミングで顕微授精を行うことができます。