サービス内容

Nikon BioImaging Labでは従来のコア施設とは異なり、機器のご利用サポートだけでなく、画像取得や画像解析のサービスを提供します。

もしお客様のニーズが以下の選択肢に厳密に合致しなくても、ご心配はいりません。お客様の必要とするサービスだけを柔軟に提供し、必要としないサービスは提供いたしません。これは、Nikon BioImaging Labをご説明するためのシンプルなガイドラインです。


臓器チップ撮影・解析受託サービス

創薬の分野では、新薬候補となる化合物の有効性や安全性の評価、生体現象の再現に細胞や生体組織が用いられています。治験薬としてヒトに投与し、有効性や安全性を確認するまでには、数多くの試験を繰り返すなど、膨大な時間とコストを必要とします。

臓器チップ(オーガンチップ、OoC)は、臓器由来の細胞をチップ上の微細な流路の中で培養し、生体内の臓器を模倣したもので、高精度かつ効率的に化合物の有効性や安全性を評価できる画期的な技術です。その一方で、複雑な構造を持つ臓器チップの撮影や解析条件の選択、定量的なデータ取得を行うには、熟練した技術が求められます。ニコンは、主要な臓器チップメーカー3社(AIM Biotech Pte. Ltd.、Nortis Inc.、TissUse GmbH)と連携し、それぞれの臓器チップや実験目的に適した撮影・解析方法を確立しています。

Nikon BioImaging Labでは、お客さまの委託に基づき、創薬の研究開発用途に応じた最適な方法で、臓器チップを撮影・解析いたします。

臓器チップ撮影・解析受託サービスの流れ

*1 本サービスは、細胞播種・染色・固定していただいた臓器チップサンプルを対象とさせていただきます。

画像取得に関するサービス

サンプルを提供いただき、画像取得をニコンにお任せいただければ、ご希望の形式で画像データを返送します。このサービスは、画像を基に解析や定量化を行うことはできるけれども、撮影の時間や人員に余裕がないか、必要な撮影機器をお持ちでないお客様に最適です。


画像解析に関するサービス

画像に対して様々な定性解析や定量解析を行い、結果をご報告します。他社の顕微鏡を使用して取得された画像についても、Nikon BioImaging Labで取得した画像と同様に解析することができます。画像解析サービスはリモートでも実施できるため、離れた地域や接触を避けなくてはいけない状況でもご利用いただけます。難しい課題に対しても、研究・開発部門と連携し、人工知能/機械学習なども利用してカスタム対応することが可能です。

細胞分類ツールは、サンプルを複数のカテゴリーにセグメンテーションして分類することにより、細胞数カウントや測定が行えます。


機器のご利用のサポート

顕微鏡操作に経験をお持ちのお客様の場合は、サンプルをお持ちいただき、画像取得や画像解析をNikon BioImaging Labのスタッフがサポートさせていただくことも可能です。また、研究・開発全般の効率化のために、顕微鏡トレーニングやコンサルティングサービスを活用いただくこともお勧めします。機器に慣れるための十分な時間のあるお客様は、次の項目でご紹介する、機器を利用するモデルに移行いただけます。


機器のご利用

顕微鏡操作に豊富な経験をお持ちのお客様の場合は、施設利用規約にご同意いただくことにより,お客様自身で機器をご使用いただけます。ニコンの顕微鏡を使用した画像取得のほか、NIS-Elementsソフトウェアを使用した画像解析が可能です。最初は機器の使用方法のサポートをお受けになり、操作に慣れたら機器利用に移行いただくことができます。