
ニコンイメージングセンター
大阪大学
「大阪大学・ニコンイメージングセンター」は、広く門戸を開いたオープンファシリティとして、大阪大学のみならず、日本全国の幅広い分野の研究者をサポートします。
ニコンイメージングセンター(NIC)は、2001年に世界初のイメージングセンターとしてハーバード大学に設立されました。その後は世界に9か所の主要な研究機関とニコンの提携によって設立され、最先端の顕微鏡を利用した画像の取得や、解析処理などを行うことができる施設として大変多くの研究者に利用されています。
基礎的な顕微鏡観察から高度かつ最新のイメージング技術に関する教育プログラムの提供や、さらにコミュニティの場として研究者同士の交流の機会の創出を通して、よりグローバルな研究ネットワークの構築とバイオサイエンスの発展に貢献しています。
上記9つのNICに10番目として新たに加わったのが、「大阪大学・NIC」です。本施設では、生体内の様々な生命現象をリアルタイムで捉える顕微鏡イメージング手法の一つである”in-vivoイメージング“に強いという特色をもつイメージングセンターとして、ニコンの2種類の多光子顕微鏡、超解像顕微鏡、共焦点顕微鏡、細胞培養観察装置など多くの機器を設置しています。また、NICを利用した研究者間の共同研究を推進するなど、コミュニケーション創出の場としても活用いただけます。
大阪大学・ニコンイメージングセンターの主な活動:
- 最先端の顕微鏡とイメージング関連機器を設置し、予約制により自由に顕微鏡利用の機会を提供する。
- 顕微鏡を使い始めた研究者からハイエンドユーザーまで、さまざまなレベルに合わせた撮影技術と画像解析技術の向上を目的とした各種セミナーを開催する。
- 専任の技術指導員や(株)ニコンソリューションズの技術者による顕微鏡の正しい使い方のサポートや、実験条件の最適な設定とデータ解析ができるよう支援を行う。
- 小中高の顕微鏡の見学会、教育実習にも利用可能。
- 顕微鏡ユーザーのアイデアを反映した新型顕微技術の開発を行う。

利用可能なシステム



Station-3 : 共焦点顕微鏡システム(Confocal Microscope System)
世界一広いFOV25という視野を持ち、レゾナントスキャナー搭載によりビデオレートから最大480fpsまでの高速撮影ができる共焦点顕微鏡システム。背景光によるボケのない非常にクリアな画像が得られ、ソフトウェアのエンハンスにより更に解像度を高めた撮影もできます。固定標本から生きた細胞まで、あらゆる生物試料の蛍光観察ができます。
- 製品名= A1RHD25
- ベース顕微鏡= Ti-E

Station-4 : 構造化照明型超解像顕微鏡システム (Structured Illumination Super-Resolution Microscope System)
ストライプ状の構造化照明とコンピュータ演算により、従来の光学顕微鏡の解像度の2倍の100nm(XY)の解像度で観察できる顕微鏡システム。ミトコンドリアのクリステ構造など細胞内小器官の微細構造や回折限界以下のタンパク質の共局在などの蛍光観察ができます。
- 製品名= N-SIM
- ベース顕微鏡= Ti-E

Station-5 : 細胞培養観察装置 (Cell Culture Observation System)
培地交換やウェルの搬送機能を全てインキュベータ内で自動で行える顕微鏡システム。細胞の培養から観察までをすべてインキュベーター内の安定した環境で行うことで、長期間の培養と自動顕微鏡観察ができます。
- 製品名= BioStation CT
- 検鏡モード=明視野、位相差、落射蛍光観察

各ステーション共通(BioStation CTを除く)のソフトウェア
各ステーション共通(BioStation CTを除く)のソフトウェア。単に画像を撮影するだけではなく、タイムラプス撮影やZスタックによる3次元撮影、多点連続撮影など付加価値の高い画像の撮影が可能です。また撮影した画像に対する画像処理や解析機能が豊富で、研究のあらゆるシーンを満足させる使い方ができます。