アプリケーションノート

マヨネーズの観察と、AIを活用した油滴の粒径分布のラベルフリー解析

2022年8月

乳化技術は、マヨネーズ、マーガリン、化粧用クリームなど、幅広い産業分野で活用されています。 マヨネーズは卵黄に含まれるレシチンやリポタンパク質が乳化剤として働き、水相に油が分散した水中油滴型(O/W type; Oil in Water) のエマルションです。液滴のサイズは食品の味やエマルションの長期安定性に影響するため、液滴の粒径分布解析や膜の観察は、乳化剤の開発や安定性試験に利用されています。液滴は透過光で観察可能ですが、明視野画像は液滴と背景のコントラストが低いため、輝度値に基づく従来の二値化法では液滴の領域を識別することが困難です。本アプリケーションノートでは、ラベルフリーで液滴を観察する方法と、ディープラーニングベースのSegment.aiを用いて液滴を識別し、マヨネーズの粒径分布を解析した例を紹介します。