アプリケーションノート

不織布培養基材上の細胞 の共 焦点 3D イメージングと解析
2024年10月
近年、再生医療やバイオ医薬品の進歩に伴い細胞を高品質かつ大量に培養する技術に注目が集まっている。不織布培養基材は、多孔質構造と複雑な3次元構造を有し、生体内で細胞増殖する際の足場として立体的に似た構造のため、2次元培養と比較して大量で高品質な培養が可能であることから需要が高まっている。しかし、繊維の不透明性や立体性により不織布上の細胞の増殖状態や形態を顕微鏡で観察することが難しいという課題がある。
本アプリケーションノートでは、共焦点レーザー顕微鏡システムAX/AX Rを用いて不織布の繊維からの反射光および染色細胞からの蛍光を検出し、3D構築することで、繊維上での細胞の増殖や接着状態を立体的に可視化した事例を紹介する。画像統合ソフトウェアNIS-ElementsのGA3画像解析モジュールを用いることで、3D画像から不織布上や間隙の細胞数、細胞形態等の特徴量を空間的に定量解析することも可能である。