教育用顕微鏡

顕微鏡は、私たちの周りにあるミクロの世界を見るために、重要な役割を果たしています。学校で池の中のアオミドロや昆虫を観察する場合から、次世代の病理医を育成する場合まで、ニコンは幅広いニーズに応える顕微鏡ソリューションを提供します

教育用顕微鏡に関連する製品

正立顕微鏡ECLIPSE Siは、ヘビーユーザー向けに操作性に重点を置いて設計されています。ECLIPSE Siは、多彩な観察方法に対応し、カメラの搭載が可能なうえ、状態検出機能を備えています。また、一定期間操作がない場合に照明を自動的にオフにする機能や、対物レンズと標本の衝突を防ぐステージ上下動ストッパーを搭載しています。複数人で同時観察できるティーチングヘッドも用意されています。

正立顕微鏡ECLIPSE Eiは、学生用に設計されています。操作箇所を色分けすることにより、顕微鏡に不慣れな方でも直感的に使用できます。また、EiとSiは、オンラインガイドが利用できます。QRコードを読み取るだけで、顕微鏡の調整や操作の手順に関する解説を、スマートフォンで確認することができます。

実体顕微鏡SMZ745 / SMZ745Tは、ズーム比7.5、作動距離115mmを備えた内斜光学系を採用しています。ニコン独自のA3システムにより「高気密性」、「防カビ」、「帯電防止」を実現し、過酷な環境下でも安心してお使いいただけます。

顕微鏡用カラーカメラDigital Sight 1000は、HDMIケーブルでモニターに直結でき、フルHD画像(200万画素)をビデオレートで表示できます。画像はSDカードに直接保存できます。顕微鏡用カラーカメラDS-Fi3は、より高い感度と解像度(590万画素)を備えています。画像統合ソフトウェアNIS-Elements Lを使用して、画像取得、画像共有、簡易計測が行えます。

●:使用可能 , ⚬:オプション

正立顕微鏡ECLIPSE Si 正立顕微鏡ECLIPSE Ei 実体顕微鏡SMZ745/SMZ745T 実体顕微鏡SMZ445/SMZ460
オンラインガイド あり あり no no
ズーム範囲 無し 無し 0.67 – 5.0X 0.8 – 3.5X (SMZ445)

0.7 – 3.0X (SMZ460)
透過光源 LED LED LED LED
カメラの搭載 yes yes SMZ745T no
視野数 20 mm 20 mm 22 mm 21 mm
観察方法 ECLIPSE Si ECLIPSE Ei SMZ745/SMZ745T SMZ445/SMZ460
明視野(透過) yes yes yes yes
Brightfield - Reflected no no yes yes

暗視野

yes no no no
Widefield Dia-Fluorescence yes no no no
位相差 yes no no no

簡易偏光

yes no no no

教育用顕微鏡について

ECLIPSE Eiは非常に軽量で、底面の持ち手や背面のアームを備え、持ち運びやすさや高い棚への収納のしやすさを追求した設計となっています。

正立顕微鏡と実体顕微鏡の違い

教育用顕微鏡として一般的に使用されるのは、正立顕微鏡と実体顕微鏡です。

染色された組織病理切片などのスライド標本の観察には、正立顕微鏡が使用されます。正立顕微鏡では高倍率・高解像度の観察が可能です。そのため、対物レンズ先端と標本の間(作動距離)は短くなります。

実体顕微鏡は、実験動物の解剖や岩石・化石などの地質サンプルの観察において、大型標本を立体視することができます。作動距離が数十mmあるため、観察しながらサンプルへのアクセスや操作を容易に行うことができます。

設定した高さより上には、ステージが上がりません。

教育用顕微鏡のための設計

教育用顕微鏡は、高度な光学性能と過酷な使用環境にも耐える堅牢性を両立させる必要があります。

非常に軽量であることに加え、底面には持ち手があり、背面にはアームを備えているなど、持ち運びやすさや高い棚への収納のしやすさを追求して設計されています。ECLIPSE SiとECLIPSE Eiは、電源コードを背面のコードハンガーに巻き付けてすっきりと収納することができます。

また、ECLIPSE SiとECLIPSE Eiは、対物レンズと標本の衝突を防ぐステージ上下動ストッパーを搭載しています

顕微鏡で観察中の画像を、離れた場所の生徒とリアルタイムに共有できます。

(上図は、ウェブ会議サービスを利用した場合のイメージです)

オプションでカメラを搭載可能

顕微鏡デジタルカメラDigital Sight 1000は、モニターとマウスを接続するだけで、顕微鏡のライブ像表示、画像取得、さらには長さなどの簡易計測が可能です。ウェブ会議サービスと組み合わせることで、オンライン授業を行うことも可能です。

また、教師の顕微鏡の画像を生徒が参照することや、生徒の顕微鏡操作を教師が確認することができるため、ソーシャルディスタンスをとりながら授業を進めることも可能です。

用語解説

オンラインガイド
ECLIPSE Ei, Si, E100ではオンラインガイドが利用できます。スマートフォンで顕微鏡のQRコードをスキャンすることで、操作手順などのマニュアルを閲覧することが可能です。
カメラの搭載
ニコンは高速カラーカメラやモノクロカメラなど、さまざまな用途に合わせたカメラを用意しています。
ズーム範囲
実体顕微鏡は、ズーム機構により、対物レンズを切り替えることなく観察倍率を変更できます。ズーム範囲が大きいほど観察倍率の範囲が広がり、マクロからミクロへの観察が可能です。
視野数
対物レンズ倍率1倍における観察範囲の直径です。
観察方法
明視野が主な観察方法です。位相差観察は無色透明の非染色標本の観察に最適です。
透過光源
透過光観察の光源は、主にLEDまたはハロゲンランプです。LEDは明るく環境に優しいうえ、高いエネルギー効率を有します。