アプリケーションノート

細胞老化のラベルフリー定量解析と顆粒のハイコンテントイメージング

2024年4月

多重蛍光染色の実験で蛍光色素の組み合わせや選択に悩んだことはありますか?細胞領域を識別するために細胞質を染色する色素を使用し、実験が制限されたことはありますか?多重染色によるハイコンテントイメージングは、タンパク質の局在や発現レベル、形態学的変化など、生物学的に意味のある豊富な情報が同時に得られます。一方で、蛍光色素間における蛍光の漏れ込み(クロストーク)が定量解析に影響を及ぼすという課題があります。Volume Contrast (VC)は、明視野画像から蛍光画像のような画像を構築でき、ラベルフリーで細胞領域を識別できます。これにより、クロストークを最小限に抑えた定量解析結果が得られます。 高精度な定量解析手法は、わずかな薬効の違いを定量でき、信頼できる高品質なデータを提供します。本アプリケーションノートでは、SA-β-gal(老化マーカー)、γH2AX(DNAダメージ)、DAPIでA549細胞を多重蛍光染色し、VC画像から細胞領域を識別することで細胞老化を定量する例を紹介します。