アプリケーションノート

活性化マクロファージにおけるROS生産のライブセルハイコンテントイメージング

2023年3月

免疫細胞は、炎症反応により異物を排除して体を正常に保つ役割を果たしています。一方で、過剰な炎症は、自己免疫疾患、アレルギー、糖尿病、アルツハイマー病などの発症原因になります。異物によって刺激された単球は、ミトコンドリアでROS(Reactive oxygen species)を生産し、活性化マクロファージに分化して異物を分解します。ROSはシグナル伝達分子として重要な機能を持っていますが、細胞内のDNAを損傷する有毒な副産物にもなります。蛍光励起によってもROSが生成し、生細胞に損傷を与える光毒性の問題を引き起こします。本アプリケーションノートでは、微弱な励起光と高感度モノクロカメラを用いて活性化マクロファージのROSを検出し、視野内の細胞数をラベルフリーで計測することでROSを定量解析した、低光毒性のライブセルハイコンテントイメージングを紹介します。