アプリケーションノート

多光子励起顕微鏡を用いた、肝線維症の組織固有蛍光スペクトルに基づくデジタル病理学

2022年6月

近年、内臓脂肪の蓄積によって生じるメタボリックシンドロームの増加が問題となってきている。非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease; NAFLD)、およびその重症型である非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis; NASH)は、肝臓におけるメタボリックシンドロームであり、肝硬変・肝細胞がんに進展する。NAFLD/NASHにおける病態の正確かつ早期の診断技術の開発は重要な社会的課題である。
本アプリケーションノートでは、愛媛大学大学院医学系研究科 分子病態医学講座の齋藤卓先生、今村健志先生および消化器・内分泌・代謝内科学の日浅陽一先生らにより開発された、肝線維症の定量的評価技術について紹介する。