Focus On IVF

ニコン顕微鏡システムから命が始まる

ニコンの顕微鏡は、早くから生殖補助技術(ART)の発展において重要な役割を果たしてきました。イギリスとアメリカで行われた世界初の体外受精(IVF)には、どちらもニコンの顕微鏡が使われました。ニコンのARTへの取り組みの核となるのは、今日の体外受精のニーズに対する理解です。そのため、環境ストレスを最小限に抑え、画像取得中の卵細胞の生存性能を最大限に高める、卓越した光学性能と細胞にやさしいイメージング技術を提供しています。

ニコンは、精子の評価を行う正立顕微鏡から、卵子の観察や選別を行う実体顕微鏡、生細胞イメージングや顕微操作を行う倒立顕微鏡にいたるまで、ARTサイクルのすべてのステップをサポートするさまざまな顕微鏡を提供することにより、今日のIVFにおいて大きな役割を担っています。これらはすべて、高品質な顕微鏡観察下でのサンプル操作が必要な繊細な技術です。

ARTサイクル

Andrology

エクリプスシリーズ正立顕微鏡を使用して、高品質な位相差観察や蛍光観察を行うことにより、精子数の正確なカウントや、精子の成熟性・運動率・生存率・形態正常率などの研究が行えます。E200Ci-Lは、先進のエルゴノミクスと定評あるCFI60光学系を搭載。精子を簡単に定量化できる高い光学性能により、男性病学の研究に最適です。サンプルのコントラストを向上させて試料の細かい詳細を強調できる位相差観察アクセサリーや、サンプルの温度上昇を防ぐメンテナンスフリーのLED照明は、大量のサンプルを扱う男性病学研究所をサポートします。

卵子の洗浄と経過観察

前核が3つある異常胚*

前核が2つの正常胚*

SMZシリーズ実体顕微鏡は、4.4:1から25:1までのさまざまなズーム比の製品を用意しているため、卵子や胚を最適な倍率で快適に観察できます。また、優れた光学品質と、視野全域にわたる均一な照明、多様な胎生学や生殖補助医療をサポートするエルゴノミックなデザインを採用しています。振動が少なく、どんな場所にもフィットする柔軟性を備えています。観察に必要な倍率をお知らせいただければ、お使いのクリーンベンチや作業スペースに合わせた製品をご案内いたします。

IVFやICSIによる顕微受精

ニコンの定評あるNAMC(Nikon Advanced Modulation Contrast)光学系や新開発のシンプルなエンボスコントラスト観察法は、IMSIやICSI(細胞質内精子注入法)などの形態学的特徴による精子選別に必要な詳細観察や、ICSIのディッシュのさまざまな厚みに適応する際に、最適なコントラストが得られます。ニコンと互換性のあるマニピュレーターがナリシゲとエッペンドルフの製品から選択でき、ICSIやIMSIをサポートします。IVFにおける主力機器である研究用倒立顕微鏡Ts2RおよびTi2は、優れた光学品質とコンパクトで堅牢な振動の少ない設計を採用。マニピュレーターを容易に設置できるほか、ステージヒーターやカメラなどのIVF用アクセサリーを装着できる柔軟性を備えています。

ICSI の様子 - 画像ご協力:Dr Pierre Boyer, Laboratoire d’AMP, Hôpital Saint Joseph, Marseille, France

胚生検とアシストハッチング

Octaxレーザーシステムを搭載したTi2

画像ご協力:Vitrolife

画像ご協力:Vitrolife and Dr Mary Herbert, Newcastle Fertility Centre at Life

受精後のARTサイクルを成功に導くには、アシストハッチングや着床前スクリーニング/着床前診断(PGS/D)など、胚のさらなるマニピュレーションが必要となることがあります。これらの先進技術は、レーザーを使用して胚の透明帯を細かく切断または成形します。研究用倒立顕微鏡エクリプスTi2は、レーザー施術の際に胚と技術者を保護するため、レーザー安全で設計されています。NAMC光学系は、胚生検やアシストハッチングにおける詳細な細部観察に、最適なコントラストを実現します。

画像ドキュメント

ニコンは、すべての顕微鏡に対してカメラソフトウェアを幅広くラインナップ。精子の選別から卵子の準備、ICSIによる顕微受精、胚生検、アシストハッチングにいたるまで、ARTサイクルのすべてのプロセスにおける画像表示と記録をサポートします。