アプリケーションノート

セルトリ細胞皮質下アクチン線維ナノアーキテクチャーの超解像イメージング

2021年8月

独特の形状をもつ精子は精巣の精細管内で小球形の精子細胞から生成されることが知られている。これまでの研究により、正常な精子の形態形成には精子細胞と精細管内に存在している支持細胞であるセルトリ細胞との密接な相互作用が重要であることが分かっている。精子細胞とセルトリ細胞の細胞間接着は、細胞間接着分子と細胞骨格アクチンから構成されているが、このアクチン線維の構造や、形成・維持のメカニズムはほとんど不明であり、その生理学的な意義も明らかではなかった。本アプリケーションノートでは、京都大学医学研究科 創薬医学講座のタムケオ・ディーン先生により、セルトリ細胞皮質下のアクチン線維のナノスケール3次元ネットワーク構築を、超解像顕微鏡により鮮明に捉えた例を紹介する。